おしぼりを使う時は、手から伝わる触覚で、そのおもてなしの心を受け取るので、心地良い手の感覚に集中している。その時に何となく見ているおしぼりの四隅にある矢印に気付いてほしい。そして対角線上の矢印を左右に引っ張ると、手から伝わった気持ちが文字となって現れる仕組みになっている。おしぼりを使ってから注文を決めて、それが運ばれてくるまでの時を、いかに楽しく遊び心のある空間に出来るかを考えると、おしぼりをキャンバスに見立てて何かを鑑賞させる以上にもっと気楽に、店に入る時の座って休みたい、何か飲食したいという目的に寄り添う、疲れを癒して開放するおもてなしの言葉を伝えたい。この日本の文化が海外に拡がることを願い、言葉はバイリンガルになっている。