磯村暖は学生時代より水の循環に関する作品を制作してきました。それらは「途方もなく広大な地球上に膨大な量の水が広がっているが、目の前の一杯のお茶もまた計り知れない莫大な量の水分子で構成されている。一杯のお茶が体内を通過し、長い時間をかけて地球上に均一に分散したとしたら、海からすくった一杯の海水の中にそのお茶を構成していた水分子と同じ水分子が10個ほど存在している。」という科学的事実から着想を得て、自分とは無関係だと思っている事/人、思いつきもしない存在との繋がりに想像を巡らせることの重要性を磯村が考えていた時に作られました。今回のおしぼりリンケージという機会では、果てしない人との繋がりを想像するきっかけを日常に溶け込ませることができたらと思っています。